今日の学校水泳で、少しうれしい出来事がありました。
中学1年生の男の子との出来事です。
授業では板キックの復習を行い、その後はローリングを意識したキック練習やクロール練習へと進みました。
その中には、まだ25メートルを泳ぎ切ることが難しい子もいます。
今回の男の子も、その一人でした。
私は近くで様子を見ながら、
「こうすると進みやすいよ」
「足はこんな感じで動かしてみようか」
と声をかけていました。
すると、その子がこちらを見て、そう言ったのです。
その言葉を聞いた瞬間、少し驚きました。
学校水泳では、友達と一緒に参加している子も多く、どちらかといえば「授業だから参加している」という感覚の子も少なくありません。
私自身も中学生の頃を振り返ると、「授業だからやる」そんな気持ちで参加していた記憶があります。
だからこそ、自分から「教えてください」と伝えてくれたことが、とても印象に残りました。
もしかすると、
「みんなに追いつきたい」
「25メートル泳げるようになりたい」
そんな気持ちが芽生えていたのかもしれません。
もちろん、本当の気持ちは本人にしか分かりません。
それでも、その言葉の奥には、「できるようになりたい」という思いがあったように感じました。
私はキックの動きをもう一度伝えました。
すると、その子は一生懸命に練習を始めました。
結果として、その日のうちに25メートルを泳ぎ切ることはできませんでした。
しかし、私はそれ以上に大きな変化を見た気がしています。
どうしたらできるのか。
何を直したらいいのか。
分からないことをそのままにせず、自分から聞いてみる。
実は、その姿勢こそが上達への大きな一歩なのだと思います。
泳ぎの技術は、一日で大きく変わるものではありません。
ですが、「教えてください」と言えた瞬間、その子の中では何かが動き始めていたのではないでしょうか。
学校水泳も残りあと1回となりました。
次に会ったとき、少しでも自信を持った表情が見られたらうれしいなと思います。
そして何より、泳ぎだけではなく、「できるようになりたい」と思えたその気持ちを大切にしてほしいと思います。
子どもたちの成長は、泳げた・泳げないという結果だけでは見えません。
「やってみよう」
「教えてください」
そんな言葉を自分から口にできた瞬間にも、大きな成長が隠れていると感じます。
今回の学校水泳でも、その大切な成長の一場面に立ち会うことができました。
これからも、一人ひとりの小さな変化や挑戦する気持ちを大切にしながら、指導を続けていきたいと思います。