「泳いでる気がしないんです」
そう言われたのは、
10回コースのパーソナルレッスンを受けてくださっている方の、8回目の練習でした。
でも、その時の泳ぎは本当に綺麗でした。
力が抜けていて、
無理がなくて、
スーッと前に進んでいく。
見ていて、
「あ、かなり変わってきたな」
そう感じる泳ぎでした。
ですが本人は、少し不安そうに、
「ちゃんと泳げてます?」
「これで進んでるんですか?」
と話されていました。
実はこれ、水泳ではよくある変化なんです。
今までは、
- 頑張って水をかく
- 力を入れる
- 疲れる
- 必死に進む
そんな感覚だったそうです。
だから逆に、
「楽に進んでしまう」
ことに違和感があったんですね。
でも、水泳は“頑張るほど進む”とは限りません。
もちろん頑張る場面もあります。
ただ、ずっと力み続けていると、
- 水の抵抗が増える
- 呼吸が苦しくなる
- 腕だけで泳いでしまう
- 疲れやすくなる
という状態にもつながります。
逆に、力が抜けて、
水に体を預けられるようになると、
「こんなに楽なのに進むんだ」
という感覚に変わっていくことがあります。
前回のレッスンでは、
スカーリングの練習を行いました。
ただ、スカーリングって、
動きを形で覚えようとすると難しくなりやすいんです。
- 手をどう動かす?
- 角度は?
- これで合ってる?
と考えすぎると、
逆に感覚が分からなくなることがあります。
なので今回お伝えしたのは、
「手をこう動かす」より、
“手のひらに水が当たっている感覚”
を大事にしてください、ということでした。
水泳は、
形だけではなく、
水の感覚を感じることがとても大切です。
スカーリングを意識したことで、
少しローリング(体の回転)が小さくなっていました。
そこで今回は、
1回ずつ呼吸する練習を行いました。
呼吸を入れると、
自然と体が大きく横を向きます。
その動きを利用して、
「呼吸しない側も、同じように体を回してみましょう」
という練習へ。
すると、
- 右手の入水
- 左手の入水
どちらも体がしっかり横を向けるようになり、
1回で進む距離も伸びていきました。
その後は、
「手でかく」のではなく、
“体の回転に手がついてくる”
感覚練習も行いました。
プールの中で立ちながら、
- 肩を前に出す
- 体を回す
- そのあと自然に手が動く
という流れを確認。
すると少しずつ、
「腕だけで頑張る泳ぎ」
から、
「体全体で進む泳ぎ」
へ変わっていきました。
途中、生徒さんは、
「この感じかな?」
「こうかな?」
と言いながら、
10分近くずっと水の中で手を回していました。
でも、その時間が本当に良かったんです。
どんどん動きが滑らかになっていきました。
最後に泳いでもらった時。
本当にスムーズでした。
泳ぎ終わったあとに出た言葉が、
「え、これでいいんですか?」
「泳いでる気がしない…」
でした。
でも、それでいいんです。
力を入れないと進まない。
頑張らないと泳げない。
そう思っていた感覚が、
少し変わり始めた瞬間だったんだと思います。
ちなみにこの方、
昔は陸上競技をされていたそうです。
だからゴールが見えると、
「最後はダッシュ!」
という感覚が、
今でも自然に出るみたいでした。
壁が見えると、
どうしても力が入る。
手をたくさん回したくなる。
でもそれって、
今まで頑張ってきた経験があるからこそ出る反応なんですよね。
なので今回は、
壁を意識しすぎないように、
12.5mからスタートして、
ターンして戻る練習も取り入れてみました。
“頑張りすぎない”
ための練習です。
力を抜く。
これは簡単そうで、
実はすごく難しいです。
特に真面目な人ほど、
「頑張らなきゃ」
「ちゃんとやらなきゃ」
と思って力が入りやすい。
でも、
- 水に慣れること
- 体の使い方を知ること
- 安心できること
によって、
少しずつ力は抜けていきます。
そしてその時、
泳ぎも変わっていくことがあります。
今回のレッスンでは、
「頑張って進む泳ぎ」
から、
「力を抜いて進める泳ぎ」
へ、一歩変わる瞬間を見ることができました。
レッスン後も、
「もうちょっと泳いで帰るね」
と言って泳いでいる姿を見ながら、
「あぁ、綺麗になったなぁ」
と、僕も嬉しくなりました。
もし今、
- クロールで疲れる
- 力が抜けない
- 頑張っているのに進まない
そんな悩みがある方は、
“もっと頑張る”
ではなく、
“もっと楽に動く”
という視点も、
ぜひ試してみてくださいね。
楽泳スイミングでは、
- 水が苦手な方
- 大人初心者の方
- 力んでしまう方
- クロールを楽に泳ぎたい方
にも安心して参加していただけるよう、
一人ひとりに合わせてレッスンを行っています。
「頑張る」より、
「安心して動ける」
そんな時間を大切にしています。
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