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「クロールの呼吸が苦しい…」
「頑張って手を回しているのに進まない…」
「水泳教室で“スカーリング”って言われたけど、よく分からない…」
そんな水泳初心者の方へ向けて、今日は「スカーリング」という練習についてお話していきます。
実はこのスカーリング。
ただ手を動かす練習ではありません。
クロールの呼吸を楽にしたり、泳ぎを“頑張る泳ぎ”から“進む泳ぎ”に変えてくれる、とても大切な感覚練習なんです。
今回は、実際のパーソナルレッスンで行った内容をもとに、
スカーリングとは何か
クロール呼吸との関係
水泳初心者がどこを意識すると良いのか
を、できるだけ分かりやすくお伝えしていきます。
まず、「スカーリング」という言葉。
水泳経験者には当たり前でも、水泳初心者の方からすると、
「何それ?」
「難しそう…」
って感じることも多いと思います。
でも、実際はそこまで難しいものではありません。
簡単に言うと、
「手のひらで水を感じる練習」
です。
クロールでは、ただ腕を回しているだけでは前に進みません。
大切なのは、
「水を感じること」
なんです。
水泳初心者の方によくあるのが、
「一生懸命手を回しているのに進まない」
という状態です。
これは、手は動いているけれど、水を後ろに送る力につながっていないことが多いです。
水の中で前に進むためには、手を回すだけではなく、手のひらで水を受けて、その水を後ろへ押す感覚が大切になります。
そこで大切になるのが、スカーリングです。
スカーリングを通して、手のひらに水が当たっている感覚が分かると、クロールの手回しも変わってきます。
「ただ回す」から「水を感じて押す」へ。
この違いが、泳ぎやすさにつながっていきます。
今回のレッスンで一番伝えたのは、
「手のひらで水を感じること」
でした。
水を感じる。
手のひらで水を受ける。
そして、その水を体の後ろへ送る。
この感覚が分かってくると、クロールの泳ぎはかなり変わってきます。
特にクロール呼吸で苦しくなる方は、手のひらに水を感じて動かしていないことが多いです。
前に進まないから、呼吸をする余裕がなくなる。
呼吸をしようとして焦るから、さらに手が早く動いてしまう。
そうすると、手のひらに水が当たらずに水を押せなくなる。
この悪循環に入ってしまうことがあります。
でも、手のひらに水を感じながら押せるようになると、少ない力でも前へ進みやすくなります。
すると、クロールの呼吸にも少しずつ余裕が出てきます。
今回のパーソナルレッスンでも、クロールの呼吸をする時に、前に伸ばしている手が少し早く動きすぎていました。
そこで最初にお伝えしたのは、
「呼吸している時、伸ばしている手を少しゆっくり動かしてみましょう」
ということでした。
手のひらで水を感じる前に、手が先に動いてしまっているように見えました。
ゆっくり動かすことを意識すると、水を感じやすくなるかなと思いましたが、この時は思ったほど変化が出ませんでした。
そこで、もしかすると呼吸の時に姿勢が少し崩れて、そのバランスを取るために手が早く動いているのかもしれないと思いました。
次にお伝えしたのが、
「横を向くタイミングを、少し遅らせてみませんか?」
というアドバイスをしました。
最初から2つ同時に伝えることもできます。
でも、水泳初心者の方、特に真面目に一生懸命取り組んでくださる方ほど、全部を同時にやろうとしてしまいます。
すると、頭の中が忙しくなって、逆に泳ぎが難しくなってしまうことがあります。
だからこそ、まずは一つ。
その人が今できそうなことから試してみる。
そして、変化を見ながら次のアドバイスに進む。
この順番を大切にしています。
手のひらに水を当てる練習にはスカーリングという練習項目があります。
スカーリングには、大きく3つの動きがあります。
体の前で、左右に手を動かして、水を感じる練習です。
クロールで手を入水した直後の感覚に近いです。
「これから水をつかむ準備」
みたいなイメージです。
胸からお腹の前あたりで、肘を曲げながら水を感じる動きです。
クロールでいうと、水をつかんで、体の下へ運んでいく(肘を曲げる)部分に近いです。
ここで手のひらに水が当たる感覚が分かると、クロールのひとかきで手のひらと前腕に水を当てることができて、前に進みやすくなります。
足元側で、左右に動かす練習です。
クロールでは最後まで手のひらに水を感じることが大事です。
太ももまで手を動かすことができると、体がスーッと前へ進みやすくなります。
今回のレッスンでは、
フロントスカーリング
↓
ミドルスカーリング
↓
リアスカーリング
この3つをつなげて、「水中両手押し」という練習も行いました。
これは、クロールのストロークをゆっくり分解して感じるような練習です。
つまり、
どこで水を感じているか
どこで水をつかんでいるか
どこで水を押しているか
どこで押した後の惰性を感じているか
を確認しやすくなります。
水泳初心者の方は、どうしても「手の形」だけを真似しようとしがちです。
でも大事なのは、形だけではありません。
「今、手のひらに水が当たっているか」
ここを感じることです。
クロール呼吸が苦しい人ほど、手を急いで動かしやすいです。
早く息を吸いたい。
早く顔を戻したい。
早く手を回したい。
そう思うほど、泳ぎ全体が忙しくなってしまいます。
でも実は、クロール呼吸を楽にするためには、
「ゆっくり水を感じること」
がとても大切です。
そして最後に、必要なところで“ポンッ”と水を押す。
すると、その後に体がスーッと進む感覚が出てきます。
この、
水を感じる
↓
押す
↓
進む
という流れが分かってくると、クロールの呼吸にも余裕が出やすくなります。
水泳初心者の方は、真面目な人ほど頑張ります。
もっと速く。
もっと強く。
もっと手を回さなきゃ。
そう思いやすいです。
でも、水泳は力だけでは進みません。
むしろ、力を入れすぎることで体が沈んだり、呼吸が苦しくなったり、手が水を逃がしてしまうこともあります。
だからこそ、スカーリングのように、まずは水を感じる練習が大切になります。
「水を押す」前に、「水が当たっていることに気づく」。
この感覚が、クロールを楽に泳ぐための土台になります。
今回のレッスンでは、スカーリングやクロール呼吸の練習をしながら、少しずつ泳ぎが変わっていきました。
ただ、できるようになったからといって、すぐ次の練習に進むわけではありません。
なぜなら、泳ぐのはコーチではなく、本人だからです。
本人が、
「まだ少し不安」
「もう少しこの感覚を確かめたい」
「これは少し分かってきた」
と感じていることがあります。
だから僕は、できるだけその感覚を確認しながら進めるようにしています。
今回のレッスンでも、
「今の泳ぎはどう感じましたか?」
「さっきと比べて、呼吸はどうでしたか?」
「手のひらに水が当たる感じはありましたか?」
と確認しながら、一緒に泳ぎを作っていきました。
今回のレッスンでは、
「できたらすぐ次へ行く」のではなく、“本人が納得するまで感覚を育てること”。
そして、
「コーチが正解を押しつける」のではなく、“一緒に泳ぎを作っていくこと”。
この2つを大切にしながら練習を進めていきました。
実はこの考え方については、以前noteでもかなり深く書いています。
なぜ僕が「できたら次」にしないのか
なぜ感覚を大切にしているのか
「一緒に泳ぎを作る」とはどういうことなのか
を、実際のレッスン経験をもとにまとめています。
「ただ泳ぎ方を教わる」ではなく、“自分の泳ぎを作っていきたい”。
そんな方には、ぜひ読んでもらえたら嬉しいです。
▼noteはこちら
「出来たら次」ではなく、「一緒に泳ぎを作っていく」という話。
スカーリングは、ただ手を動かす練習ではありません。
水泳初心者の方にとっては、
手のひらで水を感じる
水を押す感覚を覚える
クロールの手回しを楽にする
クロール呼吸に余裕を作る
少ない力で進めるようになる
ための、大切な練習です。
もし今、
「クロールの呼吸が苦しい」
「頑張っているのに進まない」
「スカーリングって言われたけど、よく分からない」
と感じている方は、まずは“手のひらに水を感じる”ことから始めてみてください。
泳ぎは、きっと変わっていきます。
楽泳スイミングでは、水泳初心者の方や、クロールの呼吸で悩んでいる方に向けて、パーソナルレッスンを行っています。
「水が怖い」
「クロールの呼吸が苦しい」
「スカーリングや水を押す感覚がよく分からない」
そんな方でも大丈夫です。
一人ひとりのペースに合わせて、今できることから一緒に練習していきます。
泳ぎ方を押しつけるのではなく、その人の感覚を確認しながら、一緒に泳ぎを作っていくレッスンです。
気になる方は、楽泳スイミングのパーソナルレッスンもご覧ください。