“できるかも”を育てる段階指導|生徒が動き出す指導法

こんにちは。楽泳スイミングの中原です。

指導をしていると、上達のスピードは人によって本当に違うと感じます。

でも、その差は「才能」ではなく、心の準備と段階づけ で大きく変わります。

水に慣れていない人でも、

泳ぐことが怖い人でも、

ひとつずつ階段を登ることで、必ず “できる自分” に出会えます。

今日は、僕が大切にしている

“できるかも” と思える段階指導 についてお話しします。


1.まずは「なりたい姿(ゴール)」を聞く

指導の最初に必ず聞くことがあります。

・夏までに泳げるようになりたい

・健康のために水中ウォーキングをしていたら泳ぎたくなった

・孫と一緒に泳ぎたい

・水泳は全身運動だから続けたい

人は「なりたい未来」を持ったときに、一番がんばれる。

だから、最初にそのゴールを一緒に確認することが大事です。


2.次に「今どこにいるか(現状)」を知る

どんな人でもスタート地点が違います。

・顔をつけられる?

・浮ける?

・バタ足は?

・クロールは?

・呼吸はどう?

最初から同じメニューを押しつけても、うまくいきません。

現状を知ることで、その人に合った階段を作ることができます。


3.生徒をよく観察する

教え方は “ひとつ” ではありません。

・言葉で理解するタイプ

・感覚で覚えるタイプ

・単調な練習が苦手な人

・コツコツ積み重ねが好きな人

大事なのは、

コーチの方法に生徒を合わせるのではなく、 コーチが生徒に合わせること。

これが僕が一番大切にしている姿勢です。


4.1人1人に合わせたカリキュラム

ここで登場するのが「段階指導」

階段は細かければ細かいほど、

人は “できるかも” と感じます。

たとえば、水中でバランスを取る動き。

実はとても難しいのに、一般的なメニューではあまり細分化されません。

でも、

・呼吸だけ

・手だけ

・足だけ

・姿勢だけ

・水の抵抗の感じ方

このように細かく分けてあげると、

ほとんどの生徒が 「あ、これならできる」 と感じて、前に進みます。

この「錯覚」こそ、上達の入り口です。


5.伝えるときに大事にしていること

僕は指導するとき、4つのことを必ず意識します。

言葉での説明

良い見本と悪い見本(比較)

必要に応じた補助

できた瞬間をしっかり褒める

どれも、行動したくなる心を育てるために欠かせないもの。

そしてなにより、

どう伝えたらこの人は体を動かしやすいか?

これを考えるのが僕の楽しみでもあります。


6.“できるかも”は、行動を生む

人は、目標が高すぎると動けません。

「無理だ…」と感じた瞬間、

心も体も止まってしまいます。

でも、

「これならできるかも」

「もう少しでできそう」

そう思えると、人は自然と体が動き出します。

この “できるかも” を育てるのがコーチの仕事 だと僕は思っています。


7.先輩に言われた言葉が、今の指導の軸になっている

昔、ある先輩にこう言われました。

「子どもが上手くなったのは子どもが頑張ったから。 下手になったのはコーチのせいだよ。」

当時は耳にタコができるほど言われました。

でも今では、この言葉が僕の指導の軸です。

生徒が頑張れる環境を作ること。

やりたくなる気持ちを育てること。

それがコーチの役目だと強く感じています。


8.だから、僕はコーチ志望の人に必ず聞く

「水泳が好き?」

「人が好き?」

技術だけでは、コーチは務まりません。

相手を思い、その人がどうやったら楽しく泳げるか考えられる人。

そんな人にこそ、コーチになってほしいと思っています。


9.同じ思いを持つ人へ

楽泳スイミングの“スイミングコーチ育成コース”

もし、

・水泳指導に興味がある

・生徒に寄り添った指導をしたい

・「できるかも」を育てられるコーチになりたい

・人と向き合うのが好き

そんな思いがある人は、ぜひ育成コースを受けてほしい。

“水泳が好きな人を増やしたい”

これは僕自身の願いでもあります。

あなたの想いが、誰かの未来を変えます。